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執筆者の写真米田太郎

自己肯定感を高めるには

調査結果から


日本の保育士は、自分たちの職業が社会的に評価されていないと感じている人の割合が、各国と比べて多いという調査結果が発表されました。前回紹介しました。




福祉従事者が不足する中、都道府県に差はあるものの、さまざまな処遇改善への取組が始まっています。しかし現場感覚では、まだまだ社会的に認められていないと感じているという調査結果。


保育士がそのような思いで働いていること。これ本当に寂しいことです。


調査結果の通り、ぼくも保育士の自己肯定感は、担っている尊さからすると低いと思います。ただ、自分の思いと社会の目との差だけでこの結果が生まれるのか。ぼくは疑問に思います。




保育計画・自己評価の落とし穴



福祉サービス第三者評価の評価員としての活動で感じていることの一つに、

言葉には、負のイメージを纏う言葉があり、それらが意識に与える影響は小さくないということがあげられます。


「ねらい」「振り返り」は保育の中で当たり前に使われる言葉です。

これらの言葉だけを見れば、否定的な言葉ではありません。


しかし、この言葉が保育計画や保育士の自己評価に使われると、

イメージが変わってしまう園や保育士が多いのです。


「ねらい」は 子どもや保育士の長所を伸ばすための「ねらい」ではなく、

短所を補う、発達課題への援助としての「ねらい」になってしまう。

「できない」を「できる」ようにする事が「狙われる」


「振り返り」はうまくいったことを、次にも行えるようにするための「振り返り」ではなく。

同じ過ちを繰り返さないための、「振り返り」になってしまう。

欠点や短所を見つけ出し、「反省」が促される。


職員会議・フロア会議・クラス会議・日々のミーティング

さまざまな対話がネガティブな思考のもと行われてしまう。

それも無意識のうちに、今よりもよくなろうと思って。


子どもを見る目も

自分たちを見る目も

ネガティブになってゆく。


これでは自分の仕事に誇りを持てるはずがありません。


SWOT分析の 第1は「S」 強みのはずです。


短所を補う必要がないとは言っていません。

すごく大切なことです。


失敗は繰り返さない方がいいしです。

安心・安全が絶対の保育士にとっては、リスク回避、これは当たり前のことです。間違いが許されないのだから、短所を補うことは必要なことです。それでも、一人で行うことでもないし、一人だけではできません。保育士はチームで仕事をしているんです。


みんなの得意を活かし、みんなの苦手を補うチームを作る事が大切なのであり、近道、そして確実な道だと思うのです。


そこに必要以上にネガティブな視点は必要ないのではないかと思うのです。


前に進んでいるからこそ、新たな課題に出会っているのであり、その課題を乗り越えるための力は、自分たちの長所から生み出されているはずなんです。


保育士が自分たちのいいところを楽しく語れるような、そんなチームが作れたら、保育士はもっと輝くはず。


子どもの計画だけでなく、

保育士が自分や自分たちの評価を行う時にも


「ねらい」には、

まず、より伸ばしたいことを書く


「振り返り」では、

まず、うまくいったことを書く


これでちょっとは変わるんじゃないかな。









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